ホンとのところ

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若林正恭『ナナメの夕暮れ』(文藝春秋、2018)

オードリー若林君のエッセイ『ナナメの夕暮れ』を読んだ。

二〇一八年刊行なんで、今更かよ!というところだが

最近「オードリーのオールナイトニッポン」をよく聴いている影響。

 

この本は二〇一五年から二〇一八年まで「ダ・ヴィンチ」に連載されていたものに

書き下ろしが〈第二部〉として相当量加えられている。

 

キューバ紀行記の前に出された本だと勘違いしていたが、

こちらのほうが出版はあとだった。

エッセイのなかにキューバ旅行についての文章も載っている。

 

若林正恭氏はほぼ私と同年代で、

よって南海キャンディーズ山里亮太氏に抱く気持ちと似たものを感じてしまう。

 

つまり、ちょっと近すぎてこっぱずかしい。

私は伊集院光(敬称略)が大好きなんだけど、

十歳くらい上だと脱臭されるのか、

尊敬と親愛の情と面白すぎる!という気持ちでほぼ100%になる。

若林君も山ちゃんも同年代のせいで

30%くらいの割合の生々しさを感じるんだよね。

二人がとても「生々しい」生き様を芸人として見せているからだろうか。

(若林君には自覚はないかもしれない。)

 

これでも昔よりだいぶ生々しさを感じる度合いは減った。

「若さ/青さ」とも置き換えられるんだろうけど。

山ちゃんの深夜ラジオ(不毛な議論)も

最初は恥ずかしすぎて聴けなかったもんね。

 

ここまで書いて気がついたけど、

そこそこ私自身も「自尊心の塊」なんだろう(お二人と同じで)。

 

若林君のエッセイはすごく共感するものと、

「創る人」らしい他者を寄せ付けない感じのものと、

がんばれ!と言いたくなるようなものとが混在していて

自分の脳内もかき回される感じが面白かった。

正直さと正直じゃなさとの混ざり具合も独特で面白い。

 

でもそろそろ、本当に身体にガタが来る年頃なので、

(そういえば一回倒れたこともあるし)

身体に気をつけて長く活躍してほしい。

 

以上とりとめのない感想でした。